思索の日々、音との生活。

大学図書館パートタイマー(2年目)の広くて浅い思索の日々、音との生活。

音の紡ぎ出すカタチ

大学の図書館で「ハーモノグラフ 音がおりなす美の世界」という本を借りてきた。

なんでも、19世紀にヨーロッパで流行った「ハーモノグラフ」というものがあるらしい。簡単な振り子を組み合わせた装置で、振り子の振動の差異が生み出す図像を楽しむ装置だ。振り子の動き=振動は、音の高さ、と見ることもできるため、こうした副題がついている。実際、完全五度の振動数比(3:2)が生み出す図形などが紹介されている。

著者か訳者か装丁か、あるいは全員が狙っているのか、この本はとても心をくすぐる。全編、文字と図は濃い緑のインクで印刷され、挿絵はエッチング風に書かれ(実際に古いものもある)、印刷のかすれが意図的に入れられている部分もある。そう、クラフト・エヴィング商會のような「架空の過去」の雰囲気だ。

内容もすばらしく、振動数の単純な比だけでなく、そのわずかなずれと、振動の減衰が生み出す、複雑で美しい図像は、仕組みがわからなくとも(仕組みの説明は少ない)楽しめる。

PCでハーモノグラフを描けるソフトを作りたいと思ったのだが、減衰振動の任意の時点における変位の求め方が、私の頭ではわからなかったので、あえなく断念。もうちょっとちゃんと物理と数学やってればよかった。

ところで、この本。ピュタゴラス・ブックというシリーズで他にも3冊出版されているらしい。いずれも期待できそう。まずは図書館で探してみて、余裕ができたら大人買いしよう。こういう本は買うべきだ。

久々なので、つらつらと。

だいぶ久しぶりの執筆なので、いろいろと、つらつらと。

  • モーツァルト再評価キャンペーン中です。ちょっと前はヘンデル再評価中でしたが(笑)。ずっと食わず嫌いだったモーツァルトも、先入観と偏見をなくせば、良さがよくわかります。
    最近のお気に入りは交響曲29番と、ピアノ協奏曲20番。あと、あいかわらず、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲と、死者のためのミサ曲(レクイエム)も好きです。
    モーツァルトは楽譜の修正をほとんど行わなかったといいます。その天才ゆえに、必要がなかったともいえますが、要は、音楽の流れのまま作曲していったということです。ベートーベンやその流れをくむ、しっかりした構成と主題の徹底的な展開とはことなり、全体としては散漫だけど、流麗に流れる音楽がモーツァルトの特色といえます(同じく評価中のプーランクにも同じ事が言える)。
    ベートーベンやロマン派、後期ロマン派の音楽も大好きですが、時々そのメッセージ性の強さや、構造の強固さ、強大さが嫌になることもあります。こんな時はモーツァルトがぴったりだ、と思います。

  • 卒論のテーマを人文学部とは思えない内容に変えてしまった関係で、さんざ入り浸っていたゼミに正式に転属しました。だいぶ前ですが(笑)。
    で、最近、その先生から某女子大の大学図書館の職を紹介されてしまいました(驚)。まだ、話が出たところで、全然どうなるか分かりませんが、もし、行けるとしたらどうしよう。どきどき。
    図書館員の職は魅力的(情報系らしいし)なんだけど、東京だしなあ・・・。ああ、でもこんなチャンス二度とないし。おろおろ。

  • この4月から、大学図書館のカウンターでバイトをしてるのだが、あまりにヒマ!なので、今日は「薬指の標本」を読みながら学生を観察してました。
    前から、つくづく思ってたけど、やっぱり男子学生って、もっさい・・・。
    女子学生の中にも外見に無関心な人はいますが、男子学生はその割合がえらい高い。もっとも自分もその一員ですが(泣)。
    男子学生、いや男性の多くが服に気を使わないのは、男性は外見を気にすべきでない、と長らく言われてきたために、おしゃれするための環境が無い、あるいは非常に限られている、という事に一因がある、と思われる。
    そもそも服の数、服屋の数がおそろしく少ないし、いわゆるファッション誌の種類も女性のものに比べて非常に少ない。
    こんな状態では、よほどのモチベーション(と金かセンス)がある人以外は、Tシャツ、ジーパン(ジーンズではない)になってしまうのも無理がない。
    とりあえず私個人としては、趣味のあう女性誌でも探そうか、と思案中。本屋で立ち読みするのは結構ハズカシイけどね。

嬉しい悩み?

バイトでまとまったお金がたまってきたので、なんか買おう、と思ったんですが、いざ買うとなると、迷う迷う。

そもそもYAMAHAのヴァイオリン・セットを買うために貯金してたはずなんだけど、やっぱりちょっと無難すぎるかな、という気もする。どうせなら、もっとマニアックな楽器を買ってこそ、私じゃないか、と(笑)。

で、いろいろ調べて、いくつか候補があがりました。

1.7弦バス・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ?)
「耳をすませば」で、西司郎氏が弾いてたやつです(笑)。6弦ヴィオールのデュオをクラシック倶楽部で観て、とてもかっこよかったので、死ぬまでには絶対弾くと決めた楽器。
古楽器専門店Early Music Shopでみると、安くて25万から。ただし、弓とケースがいるので、+10万はかたい。
今回の資金ではとても無理。

2.タブラ
インドの打楽器。シタールとよく競演する。太鼓型の楽器ではおそらくもっとも演奏が難しい。左右合わせて7つくらいたたき方の種類があって、複雑な拍子のリズムパターンが非常にかっこいい。サスティンが非常に長いのも特徴。
ティラキタタブラカタブラで見ると、3万から7万くらいが相場。予算的にはOKだが、いかんせんリズムだけなので、ソロだと寂しいという、結構な欠点あり。

3.サーランギ
インドの擦弦楽器。シタール、タブラについで有名なインドの楽器。弓で奏するのは3弦で、共鳴弦が20本くらいついている。共鳴弦はシタールと同じような調弦で、指でも奏する。嬉しい(ここで若林氏の演奏が聴けます)。
ティラキタで値段は8万くらい。予算はややオーバー。
見た目がかっこわるい(笑)のと、情報源が非常に少ないのが問題点。演奏は難しいらしい。

4.ニッケルハルパ
スウェーデンの擦弦楽器。複弦が4セットあり、キーを押して音程を変化させる。ギターのように抱えて、縦に弓を動かす変わりもの。フィドルと競演する?Vasenの演奏が非常にかっこいい(ここでVasenのニッケルハルパ奏者の映像が見れます)。
値段は不明。売ってないんだもん(泣)。おそらく個人レベルの工房で作ってるので、ウン十万はするかと。また、情報源も非常に少ない。

5.ハルダンゲル・ヴァイオリン(ハーディング・フェーレ)
ノルウェーの擦弦楽器。構造はほぼヴァイオリンと同じだが、共鳴弦を持つ。指(左手)で弦をはじく奏法と重弦の多用が特徴的。ヴァイオリニスト?の山瀬理桜女史によって知名度上昇中(私もこの人で知った)。(ここで山瀬女史の演奏が観れます)
比較的有名なわりに、情報が少なく、値段の相場もわからない。装飾が多いし、ヴァイオリンと同程度(以上?)の工作技術が必要そうなので、高価な気がします。

ほかにもいろいろ見たけど、少ない資金使っても欲しい!と思えたのはこの4点。やっぱり擦弦楽器好きなんだなあ(笑)。あと、複弦や共鳴弦などのコーラス効果も好きなようです。
でも、現実的に考えると、やっぱりタブラが有力かなあ。

今回、特に下記2つのサイトが大変参考になりました。どちらも素晴らしい内容です。

・朝日マリオン・コム内のコラム「民族楽器の旅
世界の民族楽器とその奏者の紹介。日本人奏者が中心。すべての楽器について、演奏の映像があるのが素晴らしい。CD紹介もあり。ページ右下にバックナンバーがあります。

若林忠宏 民族音楽ライブラリー
楽器マニアには有名な(笑)若林氏の民族楽器紹介。楽器種別・地域別にわかれてわかりやすい。演奏は短いながらも「楽器名を言う→一音づつ弾く→その地域の音楽を演奏」というライブラリーの名にふさわしい内容。ただ、まだまだ制作途中(全部一人で演奏してるんだから当然だ(笑))なので、今後により期待。

アマチュア奏者のためのコミュニティ・サイト

というのを、考えてみた。

まず、参加者はそれぞれ、自分の情報を登録する。
名前(ハンドル可)、演奏できる楽器、経験、音楽の趣味、居住地、簡単なPRなどのうちから、書けるものだけでも書いてもらう。

で、参加者はある「演奏会」を提案する。
メインの曲目だけでもいいし、編成や演奏会の雰囲気だけでもいい。日時・会場・曲目すべて指定してもいい。

そしてその演奏会に参加したい、と思った参加者はその演奏会に登録する。提案者は、必要な数、演奏者が集まれば(集まらなくても)募集を打ち切ることもできるし、演奏会まで募集し続けてもいい。

また、提案者や参加者から、登録者にオファーをすることもできる。ただし、無制限だとスパムになりうるので、演奏会あたりの同時オファー数の制限をかけたり、各登録者がオファーを受け取るか設定できたりするといいかもしれない。

基本的にコミュニティ・サイトとしては、介入はここまでで、あとは参加者のお好きにやってください、という事になる。オークションみたいに評価の制度を入れることも考えられるが、雰囲気悪くなってしまうかも。

「マニアックな曲が演奏したい!そして、そんなマニアックな奴が意外と近くにもいるはずだ!」という熱い思いカッコワライからここまで考えてみました。
実際、初対面の人たちだけで演奏会が実施可能なのか、指揮者はどうやって決めるのか、また一定数の登録がなければ、有用性はゼロに等しいので、どうやって登録者を集めるかなどなど、まだまだ思案が必要だとは思う。
でも、曲目だけで集まった演奏者たち、というのはなかなかエキサイティングではないだろうか。

誰か、やってみてください(笑)。